前回の記事では、Ban Nang Ramにある2つの遺跡を、
まとめてPasat Nang Ramとして記載していましたが、
2009年の訪問を機に、Preliminary List of Khmer Ruins in Esan, Thailandの
遺跡のリストに従って、この2つの遺跡をParsat Nang Ramと、Ku Pram Cham Sinに分けて、
ここではKu Pram Cham Sinについて記載します。(Prasat Nang Ramは、
ココ。)
この遺跡はNakhon Ratchasima県のA.Phra ThaiのBan Nang Ramにあります。
Jayavarman 7thの施療院のひとつである
Prasat Nang Ram
のすぐ南に位置します。
遺跡の周囲には、環濠があり、
東正面または西からの参道を通って
遺跡に入る事ができます。
しかし、2009年の訪問時は、
環濠の水があふれんばかりに満ちていて、
東正面から遺跡に入る事はできませんでした。
右写真は、遺跡を北西から見たところ。
遺跡の西側には、遺跡の石の石積みがあります。
遺跡を西から見たところ。
今回は、西から遺跡へ入ります。
■西塔門
西塔門の西面のまぐさ石です。
その拡大写真です。
レリーフは、聖鳥ハンサに乗る神です。
ハンサを乗り物にしているのは、通常ブラフマー神ですが、これもブラフマー神かな?
西塔門の東面のまぐさ石です。
その拡大写真です。
レリーフは、ガルーダに乗るヴィシュヌ神です。
■経蔵
西から遺跡に入り、遺跡を通り抜けて、
東塔門に立ちます。
右写真は、東塔門から、南の経蔵を見たところ。
経蔵の入口は西向きです。
参考までに、
この遺跡には、経蔵が、北側と南側の2ヵ所に
あります。
南側の経蔵の入口を正面から見たところ。
南側の経蔵の入口上部のまぐさ石です。
中央のRishi(苦行僧)が、説教をしている図であろうか?
南側経蔵の入口下部のRishi(苦行僧)像です。
北側の経蔵です。
北側の経蔵にも、まぐさ石があります。レリーフは、カーラの上に座する神です。
■3基の祠堂
この遺跡は、3基の祠堂を持っており、
その3基の祠堂は、大きな基壇の上にのっています。
右写真は、その大きな基壇の北西角を見たところ。
右側のドアフレームは、北側の祠堂の物です。
北西から3基の祠堂がある基壇を見たところ。
■中央祠堂
中央祠堂を基壇上、西から見たところ。
中央祠堂の両側に見えるドアフレームは、
南北の経蔵の物です。
中央祠堂の入口上部のまぐさ石です。
その拡大写真。
レリーフは、3頭の象アイラーヴァタに乗るインドラ神です。
■Somasutra
中央祠堂の東正面階段の横に、Somasutraがありました。
そのSomasutraを横から見たところ。
聖水が流れ出る口の部分は、何かの
レリーフがあったように見えます。
マカラの顔の像があったのではないか
と思います。
■南側、及び、北側の祠堂
南側祠堂を北から見たところ。
左のドアフレームは、中央祠堂の物です。
右のドアフレームは、北側の祠堂の物です。
東塔門から見たところ。
北側の祠堂の入口上部のまぐさ石です。
その拡大写真で、レリーフは、カーラの上に座する神です。
■南北の塔門
北塔門です。
手前左端は南側の経蔵です。
その向こうに見えるのは、南塔門です。
■遺跡全景
遺跡を南西から見たところ。
環濠越しに南塔門方向を見たところ。
左側には、中央及び南側の祠堂の
ドアフレームが見えます。
南東から遺跡を見たところ。
遺跡の東側にあった遺跡の石です。
東正面から遺跡を見たところ。
今回は、水があふれて、
東正面から遺跡へ歩いて行けませんでした。
北東から遺跡を見たところ。